意外と知らない「防草シート」の注意点!
はじめに
みなさんこんにちわ!
神奈川県横浜市の造園会社(株)グリーンプランニング(グリプラ)が定期的に掲載しているグリプラコラムです。
当コラムでは、実際にお客様から寄せられたお悩みを基に、お庭に関するお悩みを解決するべく書かせて頂いております。
今回のテーマは「意外と知らない防草シートの注意点!」という事で、「防草シート」をテーマにコラムを書かせて頂きたいと思います。
前回の記事で「雑草対策」をテーマに記事を書いた中で「防草シート」について簡単に触れました。
なので今回は防草シートだけに焦点を当てて詳しく書いていきたいと思います!合わせて前回の記事も読んで頂けるとより理解が深まると思います。
前回の記事はこちら
というのも、長年造園業界で働く中で、お客様の「防草シートに対する勘違い」をよく目にします。
9割のお客様が防草シートに対して勘違いしていると言っても過言ではないと思います。
実は業者様の中にも勘違いしたまま施工をする方もいるんですよね。。
なので、今回は「意外と知らない防草シートの注意点」という事で、正しく防草シートを使用する為に、注意点や正しい施工方法をご紹介したいと思います!
現在、お庭に関してお悩みを持ってる方のお力になれたら良いなと思います!
それではよろしくお願いします!
この記事はこんな方にオススメ
・お庭の雑草対策を検討している
・防草シートをお庭に検討している
・正しく自分で施工する方法が知りたい!
- 1. はじめに
- 2. 防草シートとは
- 3. 防草シートに対する勘違い
- 3.1. ①防草シートを敷けば完全に雑草が生えなくなる
- 3.2. ②土の上に敷くだけだから簡単
- 3.3. ③ホームセンターで買えるし安く済む
- 4. 防草シートの選び方
- 4.1. とにかく厚みが大事!
- 4.2. 織布なのか不織布なのか
- 4.2.1. 識布とは?
- 4.2.2. 不織布とは
- 4.3. 紫外線に強いかどうか(むき出しの場合)
- 4.4. 結論
- 5. 防草シートの正しい施工方法
- 5.1. ①整地する
- 5.1.1. ②シートを敷く
- 5.1.2. ③シートを固定する
- 5.1.3. ④強力な防水テープでシートの繋ぎ目を固定する
- 5.1.4. ⑤(シートの上に砂利などを敷く)
- 5.1.5. ⑥完成!
- 6. 注意点を守れば防草シートは雑草対策には効果的!
- 7. まとめ
防草シートとは
まず最初に防草シートを知らない方の為にも簡単に防草シートについてご説明したいと思います。
防草シートとは、、読んで字の如く「草が生えるのを防ぐ為のシート」です。
土の上に防草シートを敷いて、雑草が生えない様にする為のシートです。
建売住宅の場合などでは必ずと言って良いほど家の周りに施工されており、一番手軽な雑草対策として広く親しまれております。
最近ではホームセンターでも様々な色や厚みの防草シートが販売しており、自分で施工する方も少なくありません。
しかし、そんな手軽な防草シートだからこそ注意点や知っておいた方がいい点が存在します。
意外とそこを知らずに施工をする方が多いのでそんな注意点や勘違いをご説明したいと思います
防草シートに対する勘違い
ここでは実際にお客様からお聞きした勘違いを基に解説していきたいと思います。
①防草シートを敷けば完全に雑草が生えなくなる
防草シートを敷くだけで完璧に雑草が生えなくなるんでしょ!?
これは一番多い勘違いです。
確かに、防草シートを敷けば雑草が生えるのをある程度防げますし、何もしないよりは遥かにマシです。
しかし、きちんと施工しないと簡単に雑草は生えます。
防草シートを敷くだけで完全に雑草を防げる。というのは勘違いで、
「きちんと施工すれば雑草をしばらくは抑制できる。」が正しい認識です。
②土の上に敷くだけだから簡単
防草シートは簡単だから自分で敷きます!
確かに防草シートはとても簡単な雑草対策として広まっており、わざわざプロに頼まなくてもご自分で施工出来てしまう程です。
確かに他の雑草対策と比べたら比較的簡単ではありますが、
土の上に敷くだけでは正しい使い方とは言えません。
土の上にただ敷くだけではなく、敷く前の準備と敷いた後の適切な処理を施してこそ正しい使い方と言えます。
③ホームセンターで買えるし安く済む
ホームセンターに売ってる一番安いのにしようかな!
ここが一番の落とし穴かなと思います。最近では防草シートがホームセンターにも安く売っています。
しかし、安い防草シートは絶対にオススメしません。
後述でも説明いたしますが、安いシートというのは薄く、すぐ破れてしまいます。
時期によっては安いシートを敷いたら数日で草が突き破った。なんて話も聞きます。
そうなってしまい手間とお金を無駄にしてしまうぐらいなら、初めからしっかりしたシートを買って施工することをオススメします。
防草シートの選び方
上記ではシートに対する勘違いをご紹介したのですが、
じゃあどんなシートを買えばいいの?
という方の為に、どんなシートを買えばいいのか。をご説明したいと思います。
とにかく厚みが大事!
厚みというのは防草シート自体の厚みになります。この厚みがとても重要になってきます!
安いシートは厚みが0.15mm程度しかありません。これだと人が歩いたら破れ、雑草が簡単に突き破ってしまいます。
なので最低でも厚みが0.4mmはあるシートを買う事をオススメします。
厚みに比例するようにシートの値段は上がってしまいますが、ここを疎かにすると後々痛い目を見ますので出来るだけ厚いシートを買いましょう!
織布なのか不織布なのか
防草シートの種類には「織布と不織布」と呼ばれる2つの工法で作られたシートが存在します。
識布とは?
一般的にホームセンターで売っている安価な防草シートは大体織布になります。
織布とは繊維を一つ一つ織って作られたシートの種類のことを指します。
織布のシートの特徴としては、安いが薄く穴が広がりやすく、耐久性は強くはありません。
なので、先ほど挙げたオススメ出来ない安い防草シートは大体が織布のシートなので、正直に言ってあまりオススメはしません。
不織布とは
不織布とは繊維を折らずに海苔のような構造で作られたシートの種類のことを指します。
不織布の特徴として、織布より値段は高くなりますが、強度や耐久性が高い事が挙げられます。
値段より効果重視なので、雑草対策としてはこちらをオススメします。
紫外線に強いかどうか(むき出しの場合)
防草シートの上に砂利などを敷かずにそのままむき出しで施工する場合は、紫外線に強い素材なのかどうかも重要になってきます。
むき出しの場合はシート自体が日に焼けて年々劣化してしいますので、最悪破れてしまいます。
なのでむき出しで使用する場合は「紫外線劣化防止加工済」と書いてあるシートを使いましょう!
ホームセンターには無いかもしれませんが、ネットの防草シート専門店などにはおいてあります。
結論
どんな防草シートを買えばいいの?
不織布で厚みが0.4mm以上の防草シートをオススメします!
状況に応じて、紫外線劣化防止加工がされたシートを使いましょう!
防草シートの正しい施工方法
防草シートはただ敷くだけでは充分な効果が得られません。しっかりと雑草対策の効果が得られるように、正しい防草シートの施工方法をご紹介したいと思います。
①整地する
整地と言っても、ただ平らにするだけでは無くて、この時点でしっかりと石や雑草の根っこを取り除きましょう!
表面の雑草を抜くだけでは、土の中に根が残っており、また生えてきてしまうので一度土を掘り返して雑草の根を取り除くのが一番効果的です。
この際にしっかりと石も取り除きましょう!石が残ったままだとシートに穴が開いてしまう恐れがあります!
②シートを敷く
シートはしっかり隙間なく敷きましょう!
シートを継ぎ足したりしてシートが重なるような部分は10cmほど被せて敷きましょう!
この際の注意点はシートの裏表をしっかり確認する事です。
大体のシートは裏表があり、反対に設置してしまうと充分な効果が得られなくなってしまうので説明書をしっかり読み裏表は間違えないようにしましょう!
③シートを固定する
専用のピンやワッシャーを使ってしっかりとシートを固定しましょう!
固定する箇所も端だけではなく等間隔に何箇所も固定しましょう!
固定が甘いとシートが浮いてしまい、雑草が生える隙間を作ってしまうので、しっかりと固定しましょう!
④強力な防水テープでシートの繋ぎ目を固定する
シートの繋ぎ目は防水テープでしっかりと固定しましょう!
端の部分から雑草が生えてきてしまう恐れもありますので、気になるようでしたら端も全てテープで止めてしまいましょう!
この時、必ず防水テープを使用するようにして下さい!養生テープやガムテープなど防水効果のないテープだとすぐ剥がれてしまいますので気をつけましょう!
⑤(シートの上に砂利などを敷く)
できればシートはむき出しの状態ではなく、何かで隠しましょう!
むき出しだと、陽に焼けてしまったりして劣化を早めてしまいます。
見た目的にもむき出しだとあまり綺麗では無いので、砂利などを敷く事をオススメします。
⑥完成!
これで完成です!
ただ土の上に敷くだけではなく、敷く前の下地を整えたり、敷いた後にテープやピンを使って適切な処理をすることが重要になります!
注意点を守れば防草シートは雑草対策には効果的!
何も知らずにただ敷いただけだとあまり効果的とは言えませんが、上記の注意点を守ることによって効果的な雑草対策になります!
しっかりと注意点を守れば、10年程効果を持続することも期待できます。
しかし、半永久的に雑草対策ができるか?と言われるとそうでは無いので、定期的なメンテナンスや貼り替えなどはどうしても必要になってきますね。
注意点を守れば、自分で材料を揃えて自分で施工する事も出来ますし、手軽な雑草対策と言えます。
まとめ
ここまで読んで頂きありがとうございます。
いかがでしたでしょうか?
「意外と知らない防草シートの注意点」という事で、意外と知らない事もあったのでは無いでしょうか?
防草シートは手軽な分だけ、正しい知識や正しい施工方法を知らずに自分で敷いてしまう方も多いと思います。
しかし注意点を知り、正しい知識をつけるだけでとても効果的な雑草対策になりますので、
お庭を持っている方なら誰しもが通る「雑草対策問題」の手助けになると思っております。
グリプラでも数多くの防草シート施工をしてきましたので、何か分からない事や気になる事がございましたらお気軽にご連絡下さい。
うまく雑草対策問題と付き合いながら素敵なお庭ライフを過ごしましょう!
それではまた次回!
ありがとうございました。
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